ワーキングホリデー・留学経験者を中心に構成されています。
エージェントや旅行代理店に縛られない中立の立場での執筆を行っています。
「将来海外で永住権を取って移住したい」という夢や目標を持っているあなた。
しかし永住権取得の難しさを感じているかもしれません。
私が多くの移住希望者を見て感じた永住権取得に立ちはだかる主な不安や壁はこちら。
そして「ワーキングホリデーを使えばこれらの壁をクリアできるかもしれない」と思っていませんか?
結論から言うと、ワーキングホリデーを活用した永住権の取得は可能です。
むしろ永住権取得以外の目的ではワーホリを使う必要はないとまで言い切れます。
それでは具体的にどのようにワーキングホリデーから永住権取得まで繋げていくのかご紹介します。
先程永住権取得に3つの壁があるとお伝えしました。
そのうち最も大きな障壁になるのが就労、つまり働くことです。
多くの方が現地での就労経験を積むことができず永住権を断念してしまいます。
厳密に言うと、現地就職するだけのスキルはあるものの就労ビザが取れず働けないというケースをよく目にします。
雇用主にとって就労ビザの申請は手間とお金がかかり、あまり積極的にやりたい仕事ではありません。
そうなると現地の国籍や永住権を持っていて就労ビザ申請の必要がない方が採用されやすくなってしまいます。
そんなビザ取得の手間をクリアできるのがワーキングホリデーです。
ワーキングホリデーはどんな仕事でもできる許可がついたビザです。
「オープンワークパーミット」といってどんな仕事をしても良いんです。
一般的な就労ビザは企業や職種が限定されているので大きな違いがありますね。
つまり雇用主が新たにあなたのためにビザ申請の手続きをしなくてもよくなります。
1年間の期限はありますが好きな仕事ができるのはかなり大きなメリットです。
このワーホリの特典を活かすことが永住権取得の第一歩になりますよ。
ワーキングホリデーを活用し永住権取得を目指せます。
具体的にはこの4つのステップが基本です。
それぞれのステップを詳しくご説明します。
ワーキングホリデービザを使えば1年間の就労ができます。
就職活動で言われるのが「働けるビザはあるか?」。
ワーキングホリデーは働けるビザなので雇用主の心配はなくなります。
そうは言っても最大1年間の制限があるため自分が完全に納得できる仕事に就くのは難しいかもしれません。
しかしここでのポイントは現地での就労経験を得ること。
ある程度の妥協は覚悟しつつ働ける環境を確保しましょう。
未経験からのキャリアチェンジもありですが、将来的な永住権を視野に入れているのであれば日本での職歴や大学での専門に合った仕事を選んでください。
そのほうが移民局からの評価が高くなり永住権取得の可能性が広がります。
一般的な就労ビザは申請時に「どこで働くか」を合わせて記載し雇用主が決められています。
つまりビザに記載されている職場以外では働くことはできず、転職する際には改めて就労ビザを申請します。
一方、ワーホリなどオープンワークパーミットは雇用主の指定がないのでどんな仕事も自分で選ぶことができます。
ワーキングホリデーで実績を積んだら雇用主に雇用の継続を打診してみましょう。
就労ビザの取得が必要になりますが1, 2年の滞在・就労が可能になります。
しかし就労ビザの申請は面倒なため、手続きを渋る雇用主もいるかもしれません。
そんなときはワーホリのときにお世話になったエージェントに相談してみてください。
就労ビザ取得のためのサポートもしてくれることが多いです。
もしワーホリのときにエージェントを利用していなかったり、就労ビザに対応していなかったりする場合には、ぜひワーホリハッカーに相談してください。
信頼できるエージェントをご紹介します。
現地で数年働くと多くの方が永住権申請の条件を満たします。
永住権の申請は自分でもできますが、エージェントに依頼することをおすすめします。
それは永住権のルールは毎年のように変わりますし、その人によって必要な手続きや書類が全く違うからです。
例えば「IELTSで6.0以上のスコアが必要」と書いてある移民局のWebサイトを見つけたとします。
あなたはIELTSで6.0以上取れるように勉強し、6.0になるまで永住権は申請できないと思いますよね?
しかし永住権申請にはいくつかの制度があります。
他の制度を用いた永住権申請であれば、あなたの専門的なスキルが評価され英語力は問われないといった場合もあるんです。
無駄な時間とお金を使うことなく、あなたに最も適した方法で永住権取得へと導いてくれるのがエージェントなのです。
ぜひ早いうちにエージェントへ相談し、自分はどのような戦略でいくのか明らかにしましょう。
注:英語の勉強が全く無駄になるという訳ではありませんので誤解しないでくださいね。
永住権の申請をしたら結果が出るのをひたすら待ちます。
ここまで来ると現地の文化に慣れているかと思いますが、このような申請は特にかなりの時間がかかります。
数ヶ月で結果が出たら早い方で1年以上待たされることもあります。
しかも長い時間待った結果「書類が足りないので再申請してください」と言われることも…。
心が折れそうになりますが、諦めず丁寧に対応しましょう。
しっかりと指示のとおりに対応すれば必ず永住権は取得できます。
ここまでがワーキングホリデーから永住権取得までのステップです。
この記事を読んでいるということは今の時点で永住権の取得条件を満たしていないのではないでしょうか。
続いては取得条件を満たすために必要な行動をより具体的にご紹介します。
永住権を取得するための条件は大きく分けるとこの3つです。
ワーホリで人気のカナダやオーストラリア、ニュージーランドなど多くの先進国においてこれらを評価し永住権が取得できるかが決まります。
それではそれぞれの条件を満たすための戦略をご紹介します。
あなたの英語力が足りないのであればワーホリ前に英語力を上げてください。
「ワーホリ中に語学学校に行けばいいんじゃないの?」と思ったあなた。
せっかくのビザがもったいないです。絶対にやめてください。
先程ご紹介したようにワーホリでは就労実績を積む必要があります。
特に英語力が低いのであれば就職先が見つかりにくいのでワーホリを有効活用できません。
詳しくは英語力が低い方がワーキングホリデー行った実体験の記事をご覧ください。
英語力が足りないのであればワーホリ前に英語力を鍛えるのが鉄則。
集中的に英語力をつけたい方におすすめなのはこの2つの方法です。
ワーキングホリデーではなく"観光ビザ"で語学留学に行ってください。
カナダやオーストラリア、ニュージーランドでは語学学校に数ヶ月通うのにワーホリビザや学生ビザは必要なく、観光ビザでOK。
手続きも簡単ですし、何よりワーホリのチャンスを無駄にしない方法です。
なお語学留学とワーキングホリデーの違いについての詳しい解説はこちらの記事をご覧ください。
短期間で集中して英語を勉強したいならフィリピン留学がおすすめ。
学校の寮に住み、朝から夕方まで英語漬けの生活を送れます。
日本に住んでいるといろんな誘惑に負けてしまう人や少しでも留学費用を抑えたい人にぴったりの方法です。
永住権の取得において学歴は大きなポイントを占めています。
学歴の一般的な評価基準はこの2つ。
1つめの学位の種類は説明するまでもないですね。
大切なのは2つめ。
同じ四年制大学でも日本の学校より現地の学校のほうが評価されます。
その国で学んだ人を迎え入れたいというのは自然なことなのかもしれませんね。
さらに学校によっては卒業すると就労ができるビザが付与される場合もあります。
例えばカナダのCo-opビザ(コープビザ)がそれにあたります。
このような制度があるので、すでに日本で学位を持っている方にとってもビザのために学校に通うのは選択肢のひとつになりえます。
入学前にしっかり対象の学校、コースなのか確認するのを忘れないでくださいね。
また現地の学校を卒業していると就職活動において語学力の証明にもなり、あなたを評価してくれることも。
その国の学校で勉強したということは仕事で使える知識をその国の言葉で学んだことになりますからね。
そしてここでは現地の学校(四年制大学や専門学校)に通うケースと想定し、現在の語学力に合わせたプランをご紹介します。
すでに現地の学校に入って授業についていけるだけの語学力がある場合には、そのままシンプルに学校に入学しましょう。
そこで数年学び専門知識を得て、さらに語学力を上げたところでワーキングホリデーを使い就職しましょう。
しっかり学校で学んでいればあなたを評価してくれる企業が見つかるはずです。
もし現地校に入るだけの語学力がないのであればまずは語学学校に入って語学力を上げましょう。
その場合には先程ご説明したように観光ビザで語学留学をすることをおすすめします。
なお行きたい大学や専門学校によっては語学学校を併設していたり、提携する語学学校がある場合もあります。
よく事前に調べたり、エージェントへ相談してみましょう。
語学力と学歴をつけた次の壁になるのは現地就職です。
外国人の私たちが現地の企業に就職するのは難しいことです。
しかし決して不可能ではないことを忘れないでください。
就職活動を成功させるためのポイントはこの2つです。
そう、実は日本での経験が重要なんです。
具体的に見ていきましょう。
採用する立場からすると未経験の人より経験者を取りたいのは当たり前のこと。
特に日本以外の国では未経験での採用はかなり限られてきます。
もしあなたが日本で長年の経験を積んでいたら就職活動を有利に進められることでしょう。
しかしここで大切なのは日本と渡航先で同じ職種を選ぶこと。
日本で何年も社会人としてやってきても、渡航後に全く経験がない職種を選んでしまうと評価してくれない可能性も…。
例えばWebデベロッパー(Webエンジニア)として働いてきたなら、渡航後もまずはWebデベロッパーの職を探しましょう。
日本でのWebデベロッパーの経験を見て選考を進めてくれます。
そしてキャリアチェンジをしたいのであれば渡航後落ち着いたタイミングで学校に通ったり、永住権取得後に副業としてスキルを高めていきましょう。
今はあくまでも永住権取得に向け、仕事を得ることが大切ですよ。
実は日本で取った資格を渡航後に活用できる場合があるんです。
わかりやすいところで言うと、エンジニアなら誰もが知っているAWSやGoogleの資格は世界共通。
言語の違いはあるにせよ、知識があると示すことができます。
仕事で忙しいかもしれませんが将来の就職活動で使える資格を取っておきましょう。
そして意外なところでは、日本の資格を現地の資格に切り替えることができる場合があります。
例えばバンクーバーがあるカナダ・ブリティッシュコロンビア州では日本で取った保育士・幼稚園教諭の資格を現地で働くための資格に書き換えられます。
現地就職のハードルがぐっと下がりますね。
保育士・幼稚園教諭の資格書き換えの詳しい説明はこちらの記事をご覧ください。
ここまでが永住権取得に立ちはだかる3つの壁をどう攻略するかの話です。
改めて永住権を取得するためにワーキングホリデー中に気を付けておくべきポイントをおさらいします。
永住権取得に向けワーキングホリデー中の心構えを3つアドバイスします。
永住権を得るためには現地での就労経験が必要です。
就労経験を得るためには就労ビザが必要です。
その就労ビザを得るためにワーキングホリデーを活用しましょう。
つまりワーホリ中は就労ビザに繋がらない仕事を避けましょう。
具体的にはこれらが当てはまります。
他にもありますが、ポイントは需要が一時的で継続するものではない仕事です。
フルーツの収穫時期やイベント開催時のみの雇用になるので就労ビザをサポートしてまで雇用しようとはなりません。
正社員として雇用してもらえそうか、将来使える経験や知識を身につけられそうかをよく見て仕事を探してください。
ワーキングホリデービザで語学学校に通うことはできますが、無駄です。
語学学校に通うのであれば観光ビザか学生ビザで十分。
ワーキングホリデーの1年間は働くために使いましょう。
最初の渡航から永住権取得までは数年に渡る長い道のりです。
仕事や人間関係がうまくいかない、申請手続きが進まないなど心が折れそうになってしまうこともあるでしょう。
しかしそこで踏ん張れるかどうかはあなた次第。
あなたが諦めなければ必ず道は開けます。
先程と言っていることが逆になってしまうかもしれませんが、時には観光をしてみたり、日本へ一時帰国してリフレッシュしたみてください。
また移民エージェントのサポートを受けることも視野に入れてみてください。
面倒な手続きを代行してくれたり、最新の移民に関するニュースをチェックしてくれます。
あなたの心の負担を和らげてくれますよ。
現地の国籍や永住権を持った人と結婚をすると、その配偶者にも永住権が付与されます。
そのため国際結婚からの永住権狙いで留学する方は意外にも少なくありません。
本当にそれで良いんですか?
確かに永住権を得られるかもしれません。
でもあなたの今後の人生すべてを捧げられるだけの人と出会えたのか、冷静に判断をしてくださいね。
この記事ではワーキングホリデーを活用して永住権を取得できるのかご説明しました。
ワーキングホリデーを使えば永住権取得の可能性を大きく広げることができます。
特に最も高い壁である現地就職がしやすくなります。
ワーキングホリデーは自由に働ける魔法のようなビザで、雇用主がビザの心配をしなくても良いから。
人生で一度しか使えない貴重なワーホリを丁寧に利用し、夢であった永住権取得に向け進んでいってくださいね。